ハイパーカットソー0.1mm PRO-SS 使用レビュー(シモムラアレック 職人堅気)
今回は玄人モデラーに大好評のハイパーカットソーシリーズの、0.1 PRO-SSを購入したので、実際にプラパーツをカットして使用感をレビューしていきます!
目次
早速開封していきます!
まずはパッケージから。
パッケージは厚めのビニールっぽい袋に入れられており、保管時にもそのまま使用すればデリケートな刃先もしっかり保護できるようになっています。
パッケージから取り出すとさらに内袋で保護されています。
この袋は防サビ用特殊袋と記載されており、どうやら防サビの効果があるようです。
長期間使用しない時は、この袋に入れて保管しておけば、刃先のサビを防止できそうです。
そしてカットソーの全貌がこちら!
刃先と持ち手の質感の高さに、見ていてうっとりしてきます(*´ω`*)
なんだか使うのがもったいない気分になってきました。
ちなみに写真ではわかりやすくするために持ち手部分のシールを貼ったままにしてありますが、このシールは粘着力が弱めになっているので、不要な場合はキレイに剥がすことができます。
重量はなんと驚異の10g
袋から取り出す時にまず驚いたのが、持った時の軽さです。
袋から出した瞬間「うわっ!何コレ!?かっっっる!!!」とマジで驚きました。
重量がどれくらいか気になって量ってみたらなんと驚異の10g!!!
たったの1円玉10枚分の重さです!
この軽さは刃が薄いのもそうですが、持ち手が木製なのが一番の要因だと思います。
持ち手はしっかり握れるようにある程度太く作られていますが、この容積を樹脂製にしたらとても10gでは収まらないと思います。
模型工作のように小さくて細かなものを加工する時って、道具が重かったり、道具自体の重量バランスが悪かったりすると作業のときに変に力が入ってしまって切断面が曲がってしまったりするので、これだけ軽いとすごく作業がしやすそうです。
刃厚は極薄の0.1mm! 刃ピッチはなんと0.3mm!
刃の長さは約60mm。
高さは刃先からガイドまでが約12mmほどなので、1回で切断できるものの厚さは10mmくらいのものまでだと思います。
それ以上だと上部のガイドがひっかかるので、角度を変えてカットする必要がありますので、あまりに巨大なものは一刀両断はできません。
ガンプラの胴部分などの大きなパーツを切断したい方は注意しましょう。
刃があまりに細かいので、マクロレンズで撮影してみました。
(拡大しすぎて繊維くずなどが写り込んでいますがご了承ください)
刃の後ろの目盛りは1目盛りが1mmなので、どれだけ刃が細かいかお判りいただけると思います。
刃の長さは全長60mmなので、なんとこの6cmという短い中に鋭い刃が約200枚も並んでいることになります!
0.3mmという驚異的な刃ピッチながら、刃先はきっちりと鋭く仕上げられており、この職人仕上げの刃先が切削力と仕上りのキレイさを両立させています。
刃が0.1mmと極薄だけど、強度は大丈夫?
0.1mmという厚さは、一般的に売られている模型用エッチングパーツなどとほぼ同じ厚さなので、作業中に刃が曲がったりしないか使ってみるまで心配だったんですが、想像していたよりも刃部分の金属は頑丈にできていて、なおかつ刃の上部は少し厚めのステンレスガイドで保護されているので、とんでもなく無茶な使用方法をしない限りは刃が曲がってしまったりなどの心配はありません。
普通のプラ素材を切断するだけなら、それほど神経質にならなくとも作業に集中することができます。
持ち手も太くて握りやすい
持ち手は長さが約13cm。
太さもよくあるホビー用ノコに比べて太めにつくられており、しっかりとホールドすることができます。
私は男性の中では手が小さい方なので、女性など手が小さい方でも握りにくいということは無いと思います。
他のホビー用ノコギリと比べながら、実際にプラ材を切断してみた
それでは実際にプラ材をカットしていきたいと思います。
比較対象がないと分かりにくいので、私がいままでメインで使っていたタミヤの「カッターのこ」と比べながら紹介していきます。
タンクパーツに刃入れしてみた
直径約10mmの円柱タンクのパーツに刃を入れてみました。
刃の入りや切断力は意外と力量に大差はなく、どちらもプラ材の切断くらいならストレス無く作業ができます。
ただし、切断面は写真の通り大きな差があります。
カッターのこの方は切断面の厚さが0.5mmほどあり、今回のような大きなパーツの切断にはある程度対応できますが、細かな精度が求められる切断には明らかに不向きです。
それに対してハイパーカットソーの方は切断面がほとんどスジのようになっており、本当にカッターの刃先くらいの厚みしかありません。
これなか小さいパーツでも正確に切断することができそうです。
切断面の仕上りは、ヤスリが不要なくらいのキレイさ
断面を拡大して撮影してみました。
カッターのこの方は刃のキズが大きく入っており、ヤスリがけでの仕上げが必須そうなのに対し、ハイパーカットソーの方は仕上げのヤスリがけが要らないんじゃないかってくらいキレイです!
カッターのこの切断面は#400くらいのペーパーから仕上げ作業が必要そうですが、ハイパーカットソーなら#800で軽くバリ取りして、すぐに#1000で仕上げができると思います。
作業中の使用感
[1]最初の刃入れ時
作業時は写真のようにバイスにパーツを挟んで作業すると両手でノコを押さえられるので、刃入れが安定します。
この最初に切り込みを入れる作業では、刃のピッチが大きいノコギリだと刃を前後させてる間に位置が微妙にズレてしまったりしますが、ハイパーカットソーなら刃ピッチが0.3mmと細かいため、慎重に刃を前後させていれば位置がずれてしまったりということはありません。
[2]切断途中
ある程度刃が入ると力を入れなくても刃を前後させるだけでさくさくとパーツが削れていきます。
最初は刃のピッチが狭いので、切削力が弱いのかと思いましたが、小気味よくサクサク切断できます。
[3]最後の切断時
切断が最後に差し掛かってきたら、パーツを少し押さえながら慎重に刃を前後させていきます。
ノコギリの切断作業では写真のように刃が深く食い込んでくると刃がパーツに挟まって前後しずらくなったりしますが、きっちりまっすぐ切断できていれば、刃が引っかかってしまうことはありません。
[4]切断完了
最後は慎重に刃を前後させると、最後の切れ目もほとんどバリなどが残ることもなく、キレイに切断することができます。
一度使うと、他のノコは使えないくらいの快適さ
価格が約3,000円と道具の中では少々高価ですが、一度使えば値段以上の快適でキレイな仕上りを体験できます。
これからガンプラの改造などで第一線でガンガン活躍してもらおうと思います!