【T34/76】筆塗りで戦車模型をつくろう Part.4 仕上げ作業編(タミヤ・1/48・制作記)

T34/76

こんにちは!
カチューシャ様の声優さん(金元寿子さん)が「留学のため休業」と聞いて、動揺を隠せないシノです。
全4回の連載記事でお送りしている「筆塗りで戦車模型をつくろう!」。
最終回である第4回では、牽引ワイヤーや車載工具箱などの小物を製作&塗装して、仕上げの作業を行なっていきます!

長々連載してきたT34/76がようやく完成するのね。
どんな風に仕上がるのか、けっこう楽しみね!

タミヤ-T34/76
この記事は連載記事の第4回になります。
ぜひその他の記事も、一緒にお読み下さい!
筆塗りでつくる戦車模型 連載記事一覧はこちら

今回の記事で使用する道具と塗料

組み立て・加工に使う道具

道具名 写真 説明
デザインナイフ デザインナイフ 木製のツールボックスに木目を彫り込むのに使用します。
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瞬間接着剤
(ゼリー状タイプ)
瞬間接着剤 牽引ワイヤーや工具ボックスを車体に接着するのに使用します。
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塗装に使う道具

道具名 写真 説明
ナイロン筆
(中太〜細目)
ナイロン筆 各パーツの塗装作業で使用します。
タミヤの「モデリングブラシHF スタンダードセット」が太さ違いの3本セットになっており、価格も安いのでおすすめです。
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撹拌棒 撹拌棒 瓶入塗料をかき混ぜるのに使用します。
模型用塗料は瓶の底に顔料が溜まりやすく、しっかり撹拌しないと本来の色やつや消しの質感が出せないことがあります。
しっかりと撹拌できるように先がへら状になった専用の撹拌棒を用意しましょう。
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塗料皿 塗料皿 塗装作業の際に、塗料を溶剤で薄めるために使用します。
模型用塗料は原液のままだと濃すぎるため、必ず専用の薄め液で薄めてから塗装します。
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スポイト スポイト 塗料を薄める際に、ボトルから薄め液を吸い上げるのに使用します。
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綿棒 綿棒 汚し塗装の際に、汚れを強く乗せすぎた時など、余計な塗料を拭き取るのに使用します。
一般の綿棒だと、繊維くずが出て塗装面に付着してしまうことがあるので、毛羽の出にくい模型用の綿棒がおすすめです。
写真のような先が少し尖ったものの方が、細かな箇所の拭き取りもできて便利です。
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塗装に使う塗料

道具名 写真 説明
タミヤ
水性アクリル塗料
フラットアルミ
(XF-16)
 タミヤ 水性アクリル塗料 フラットアルミ(XF-16) フロントライトのレンズ部分の塗装に使用します。
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タミヤ
水性アクリル塗料
ダークグリーン2
(XF-81)
タミヤ 水性アクリル塗料 ダークグリーン2(XF-81) 牽引ワイヤーのフック部分の基本色として使用します。
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タミヤ
水性アクリル塗料
フラットブラック
(XF-1)
 タミヤ 水性アクリル塗料 フラットブラック(XF-1)  牽引ワイヤーの下地色として使用します。
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タミヤ
水性アクリル塗料
ガンメタル
(X-10)
 タミヤ 水性アクリル塗料 ガンメタル(X-10)  牽引ワイヤーの金属表現に使用します。
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タミヤ
水性アクリル塗料
フラットブラウン
(XF-10)
 タミヤ 水性アクリル塗料 フラットブラウン(XF-10)  牽引フック部分の塗装剥げ表現に使用します。
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タミヤ
水性アクリル塗料
バフ
(XF-57)
タミヤ 水性アクリル塗料 バフ(XF-57) 木製ツールボックスの基本色に使用します。
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Mrウェザリングカラー
(WC02)
グランドブラウン
Mrウェザリングカラー (WC02) グランドブラウン 木製ツールボックスの塗装で使用します。
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ガイアカラー
エナメル
赤サビ(No51)
ガイアカラー エナメル 赤サビ(No51) 牽引ワイヤーのサビの表現に使用します。
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Mrウェザリングペースト
(WP02)
マッドホワイト
 Mrウェザリングペースト (WP02) マッドホワイト 新たに接着した車載物にドライブラシをして、車体に馴染ませるのに使用します。
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塗料の希釈に使う薄め液

道具名 写真 説明
タミヤ
アクリル塗料溶剤
タミヤ アクリル塗料溶剤 タミヤの水性アクリル塗料を薄めるために使用します。
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タミヤ
エナメル塗料溶剤
タミヤ エナメル塗料溶剤 ガイアカラーのエナメル塗料「赤サビ」を薄めるのに使用します。
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Mr.ウェザリングカラー専用うすめ液 Mr.ウェザリングカラー専用うすめ液 汚れ塗装で使用するMrウェザリングカラーと、Mrウェザリングペーストを薄めるのに使用します。
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伸ばしランナーを作るための道具

道具名 写真 説明
ライター ライター ランナーを炙って加熱するのに使用します。
ライターだと伸ばしランナーが作りにくい人は、下記のロウソクを使って作った方が火傷などのリスクが少なくなります。
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ロウソク ランナーを炙って加熱するのに使用します。
ライターのみでやると火傷の恐れがあるため、慣れていない方はロウソクを使った方が安全です。
ライターだけでもできるので、無くてもOK!
100均に行くと写真のようなキャンドルが6個入くらいで入手できます。
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ステンレストレー ロウソクを使って伸ばしランナーをつくる時に、安全のためにロウソクの下に敷いて使用します。
ライターのみで伸ばしランナーをつくれる人は、無くてもOK!
100均のキッチン用品コーナーにあるものが安くておすすめです。
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その他、あると便利なもの

道具名 写真 説明
ツールクリーナー ツールクリーナー  塗料皿や筆の洗浄に使用します。
水性アクリル塗料でも、油性のエナメルやウェザリングカラーでも、キレイに洗浄することができます。
(※ただし、強烈な溶剤臭がするので、使用の際はご注意ください。)
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 フロントライトの塗装と接着

フロントライトの位置
塗り分けが必要だったため、車体組み立て時には接着しなかったヘッドライトのレンズ部分を接着していきたいと思います。

ゲートを切る前にシルバーを塗装してしまう

レンズパーツのシルバー塗装
ライトのレンズパーツはとても小さいため、ゲートを切り取ってしまうと持ち手を付けるのが大変で、塗装がしにくいです。
こういったパーツはゲートを切り取る前に、筆でチョイっと塗ってしまう方が簡単です。
今回はタミヤ水性アクリル塗料のフラットアルミ(XF-16)を使いました。

ヘッドライトの完成写真
塗料が乾燥したら、ニッパーでゲートを切り取って瞬間接着剤で接着してライト部分は完成です。
塗料によってシルバーのギラツキが強すぎると感じた場合は、連載記事第3回で使用したMrウェザリングカラーのマルチブラックを薄めて、上から1枚フィルターをかければ落ち着いた色味になると思います。

WAVEのHアイズを使った、フロントライトのディテールアップ

パッケージのイラスト
画像はパッケージの箱絵ですが、フロントライトの部分を見てみると、ライトの形状はバイクのヘッドライトのような形状に見えます。
つまりレンズ部分はガラスかクリア樹脂などで出来ていることになります。
これだとレンズをシルバー塗装で再現しただけでは少し再現度が低いので、汎用の改造パーツを使って少しディテールアップをしてみたいと思います。

ちょっと!連載記事の最初に改造は一切しないって宣言してたじゃない!!

そうなんだけど、どうしてもレンズ部分のディテールだけは納得できなかったんだ。。。
Hアイズを接着するだけの簡単な作業だから、今回は許してください!!
もちろん、Hアイズを購入するのがめんどうな方は、先に紹介したシルバー塗装で仕上げても問題ありません!

使用するのは[WAVE Hアイズ-1 クリア]

WAVE-Hアイズ1-クリアー
レンズに使用するのはWAVE社から販売されているHアイズ1のクリアーです。
通常はガンプラなどキャラクターモデルのディテールアップで使われるものですが、今回はコレの3mm径のものを使用していきます。

ライトの内側をシルバーで塗装する

ライト内側のシルバー塗装
実際のライトの内側はリフレクターが付いているはずなので、それっぽく見えるように内側をシルバーで塗装しておきます。
使用した塗料は、タミヤ水性アクリル塗料のフラットアルミ(XF-16)です。

Hアイズを接着したフロントライト
最後に切出したHアイズの3.0mmをライト部分にはめ込んで完成です。
ここで注意が必要なのが、接着に瞬間接着剤を使うと、接着剤が白化して汚くなってしまいます。
今回のT34では3mmのHアイズが丁度スッポリはまる感じだったので、接着剤は使わずにただはめ込むだけにしました。
もし径に余裕がありすぐ取れてしまう場合は、セメダインから発売されているクリアパーツ用接着剤を使うと、曇らずキレイに接着できます。

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接着後にレンズ部分だけキレイすぎて周りから浮いてしまう場合、上からMrウェザリングカラーのサンディウォッシュなどでドライブラシをしてホコリ汚れなどを付ければ、落ち着いて周りと馴染むと思います。

WAVE Hアイズ 1 クリアの商品画像
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WAVE Hアイズ 1 クリア

牽引ワイヤーの塗装と接着

完成した牽引ワイヤー
基本工作の際に塗装の邪魔になりそうだったので接着していなかった牽引ワイヤー。
車体の塗装は既にほぼ完了したので、ここで塗装&接着をしていきたいと思います。

タミヤ-T34/76
牽引ワイヤーの紐の接着作業などは、連載記事の第1回で紹介しています。
詳しい手順は第1回を一緒にお読みください!

【T34/76】筆塗りで戦車模型をつくろう Part.1 組み立て編(タミヤ・1/48・制作記)

基本色の塗装

ワイヤーフックの塗装
まずは、牽引フックの部分に車体の基本色で使用したグリーンを筆塗りします。
使用したのはタミヤ水性アクリル塗料のダークグリーン2(XF-81)です。
ワイヤー部分の紐を塗装用クリップなどで挟むと跡が残ってしまいそうなので、写真のように小さい紙コップの上で乾燥させています。

ワイヤー部分のブラック塗装
フック部分のグリーンが乾燥したら、ワイヤー部分をタミヤ水性アクリル塗料のフラットブラック(XF-1)で塗り分けます。
細目の面相筆でフック部分にはみ出さないように塗り分けたら、写真のように爪楊枝につるして乾燥を待ちます。

ガンメタルでドライブラシ

ガンメタルによるワイヤーのドライブラシ
基本塗装が完了したら、タミヤ水性アクリル塗料のガンメタル(X-10)を使って、ワイヤーに金属感を加えていきます。
筆に含ませたガンメタル塗料をティッシュで一度拭き取り、半乾き状態の筆をワイヤーに擦り付けて、メタリックの粒子をワイヤーに転写していきます。
するとワイヤー部分がキラキラして、金属ワイヤーのような質感になります。

ガイアカラー エナメル 赤サビを使ったサビ表現

赤サビ塗装
ワイヤーのメタッリック塗装が完了したら、車体のウェザリングでも使用した[ガイアカラー エナメル 赤サビ]を使用して、ワイヤーのサビ表現を描き込んでいきます。
ガンメタルの時と同様にドライブラシでワイヤー部分に赤サビの塗料を擦り付けていきます。
あまり付けすぎるとワイヤーのメタリック感がなくなって、全体が鮮やかな赤色になってしまうので、塗りすぎには注意しましょう。
エナメル塗料は拭き取りが可能なので、塗りすぎたときは溶剤を含ませた筆や綿棒などで拭き取り、塗料の乗り具合を調節しましょう。

フック部分の塗装剥げの描き込み

牽引フックの塗装剥げ
フック部分はグリーンで塗装しただけだとキレイすぎて、車体に接着したときに違和感が出てしまうので、塗装が剥げた感じを描き込んでおきます。
タミヤ水性アクリル塗料のフラットブラウン(XF-10)を使ってサビ色を描き込み後、タミヤ水性アクリル塗料のガンメタル(X-10)をドライブラシして金属感を加えて仕上げました。
ガンメタルのドライブラシはやりすぎると金属感が出過ぎて、かえって違和感が出てしまうので、軽くかけるように心がけましょう。

車体への接着


ワイヤーの塗装が完了したら、瞬間接着剤を使って車体に接着します。
接着箇所はフックと車体が接地する部分と、ワイヤー部分は3〜4箇所ほどを爪楊枝で接着剤を点付けして接地させます。

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ウェーブ 瞬着硬化スプレー

瞬間接着剤がすぐに付かずに接着しずらい場合は、硬化促進剤を使うと瞬時に接着することができます。

車体右側面の牽引ワイヤー
反対側のワイヤーは少し変化をつけるために写真のような配置にしました。
牽引ワイヤーについては特に決まった配置がある訳ではないので、不自然にならない範囲で好きな箇所に設置しましょう。
好みによっては配置しないという選択もありだと思います。

ワイヤーがキレイ過ぎて浮いてしまう場合は、ドライブラシで汚して馴染ませる

接地したワイヤーへのドライブラシによる汚し作業
もし接地したワイヤーがキレイ過ぎたり、金属感が強すぎたりして、車体から変に浮立ってしまう場合にはドライブラシを使ってワイヤーを汚しておきます。
今回は連載記事のウェザリング作業で使用した「Mrウェザリングペースト」のマッドホワイトを、ドライブラシでワイヤーに擦り付けて、車体の質感に馴染ませておきました。

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Mr.ウェザリングペーストマッドホワイト 40ml WP02

伸ばしランナーによるアンテナの作り方

アンテナの接地例
アンテナは専用のエッチングを使ったり、金属線を使って設置したりする手もありますが、今回はより手軽に仕上げられるように伸ばしランナーを使って製作しました。

アンテナ用の伸ばしランナーの作り方

ランナー部分
「ランナー」とは写真の通り、棒状の不要な部分を指します。
今回はこのランナーを熱で細く伸ばしたものを、アンテナとして設置します。

ロウソクとステンレストレー
伸ばしランナーは火でランナーを炙ってつくります。
慣れればライター1つあればできますが、火傷などの危険もあるので写真のようなロウソクを使うのが安全です。
写真のものは100均のアロマキャンドルと、安全のために下にステンレストレーを敷いています。

ちなみに、模型製作をしている部屋で火を使うと、塗料や溶剤に引火して火事になる危険があるため、火を使っても比較的安全なキッチンのコンロまわりで作業するようにしましょう。
IHのキッチンでもコンロ周りの壁などは耐火性のものでできているので安全です。

引火性の液体を舐めてると、一気に火が燃え広がってしまいます!
絶対に塗料や接着剤の近くでは火を使わないようにね!

ランナーの炙り方
安全な場所で火を使う準備が出来たら、適当な長さに切ったランナーを火で炙ります。
数秒火を当てるとランナーが「ヘニャ」っと曲がって軟らかくなるので、そしたら左右に引っ張って伸ばします。
理想の細さになったら引っ張る手を止めて、数秒すればすぐにランナーは冷えて固まります。
なかなか理想の太さがつくれない場合は、何回か繰り返して練習するようにしましょう。

アンテナの接地例
理想の細さになったら、適当な箇所をニッパーかデザインナイフで切出して、瞬間接着剤で接着してアンテナの完成です。

模型の実物を見ると結構細くしたつもりなんですが、写真で見ると少し太く見えますね。
ちょっとオーバースケールだったかもしれません。。。

木製ツールボックスの製作

説明書によるツールボックスの設置場所
キットには、写真のように車載工具用の木製ボックスが付属しています。
こちらも車体の塗装時に邪魔になりそうだったので、基本組立の際には接着していませんでした。
今回は塗装方法に合わせて、木目を彫るディテールアップ方法を合わせてご紹介していきます。

デザインナイフで木目を彫る

キット付属の木製ツールボックス
写真は切出したツールボックスです。
こちらはパッケージのイラストで確認すると木製のはずなんですが、ご覧の通りそのままだと表面がツルツルでディテールに乏しい感じがします。
そこで、今回は少しだけディテールアップをしてみたいと思います。

デザインナイフを使って木目を彫る作業
今回はデザインナイフを使って、ボックスに木目を彫り込んでいきます。
新品の刃をデザインナイフにセットしたら、刃側ではなく刃の背面側をボックス表面に当てて、適当にガリガリスジを彫っていきます。
あえて適当に彫って行くことで、木目らしいランダムなスジにすることができます。

木目加工前と加工後の比較
全面に木目を入れたら、下処理は完了です。
ツルツルだった表面にランダムなスジがたくさん入ったことで、木目らしい表情が追加されました。

塗装して仕上げる

バフ色での塗装
下処理が完了したら、塗装に入っていきます。
まずはベース色としてタミヤ水性アクリル塗料のバフ(XF57)を筆塗りします。
塗料は車体の基本塗装の時と同様に1.5倍に希釈して塗装します。(塗料1:薄め液0.5)

グランドブラウン色の塗装
1時間ほど時間をおいて、基本色のバフが完全に乾燥したら、3倍に薄めたMrウェザリングカラーのグランドブラウン(WC02)を上から塗装します。
ウォッシングの要領で全体に適当に塗料をのせると、スジや凹部分に自然と塗料が集まって、スミ入れのような感じになります。
あえて塗料の濃いところと薄いところをつくることで、汚れでムラができたような感じに仕上げることができます。
もし塗料が濃すぎたり、のせすぎたと思ったときは、Mrウェザリングカラー専用うすめ液を含ませた綿棒で、表面の塗料を拭き取って調整します。

車体に接着して完成

ツールボックスを車体に載せた写真
塗料が乾いたら車体のお好みの箇所に載せて完成です。
自由に載せ降ろしできるように、接着剤を使わずに載せておくだけでもOKです。
しっかり固定したい場合は瞬間接着剤(もしくはエポキシ接着剤)で接着してしまいましょう。

もし車体に合わせて冬期迷彩を施した状態にしたい場合は、
[1]バフを塗装→[2]アクリルガッシュの白を車体塗装時と同じ手順でランダムに擦り付け→[3]グランドブラウンで全体にスミ入れ
という手順を取れば、良い感じに車体に馴染むと思います。

質感や色味が合わずに、車体からボックスが浮いて見える場合は、まわりに合わせてウェザリンペーストなどをドライブラシして、汚れ具合を調整して合わせます。

筆塗りのみで仕上げたT34/76 ついに完成!!

完成したT34/76

お疲れさまでした!
これで筆塗りだけでつくるT34/76、ついに完成です!!!

エアブラシやスプレー塗料を使わずにプラモデルを作るって、最初はちゃんと仕上がるのか半信半疑だったけど、筆だけでもそこそこの出来には仕上がったわね!

今回は少し灯油系の匂いがするエナメル塗料以外は、溶剤臭が少ない水性塗料しか使ってないから、溶剤臭で家族からひんしゅくをかっていたお父さんでも、手軽に模型を楽しんでもらえると思います。

もともと今回の連載記事は、誰でも手軽に戦車模型を楽しんでもらえることを目的としていたから、なんとかそれが証明できて良かったわね!

各アングルからの詳細な完成写真は、近日中に「完成作品紹介」として別記事で紹介しますので、お楽しみに!!

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