タミヤから新たに発売された瓶入りラッカー塗料の使用感をレビューしてみた
こんにちは!
ご飯食べながらマイクラ動画見てたら3D酔いでゲロ吐いた、シノです。
今日は2017年の12月に発売された、タミヤのラッカー塗料の使い心地をレビューしていきます!
タミヤからラッカー塗料がついに発売されたのね!
他の塗料との違いや相性とかはどうなのかしら?
今回は、他社のラッカー溶剤での希釈や、他社製塗料との混色具合なども試してみたから、タミヤカラーの性質を知りたい方は、ぜひ最後まで読んでみてください!
目次
塗装見本の塗装と撮影条件
塗装見本の撮影に際しては、なるべく忠実にお伝えできるように下記の条件を揃えて塗装、及び撮影を行っています。
塗装条件
- 全て同一のプラスチックスプーンを使用
- 下地は全て「Mr.サーフェイサー1500ホワイト」を3倍に希釈したものを使用し、エアブラシで2コート。
- 塗料と薄め液の比率は全て計量器で0.1g単位で計測し、重量比で塗料[1]対うすめ液[2]で希釈。
- 塗装は2回コート。
撮影条件
- 部屋への日光の射し込みが影響しないように、日没後に撮影。
- 撮影用定常光照明を使用。
- ホワイトバランスは撮影前にカメラ側でマニュアル調整
- 同一レンズを使用し、シャッタースピード・絞り値・ISOを統一。
以上の条件下で、塗装撮影を行いました。
ただし、ご使用のディスプレイやデバイスにより色味は変化しますので、参考程度にお考えください。
とりあえず光沢色を塗装してみた
とりあえず、光沢色から塗装してみたいと思います。
うすめ液には、メーカー純正のタミヤラッカー溶剤を使用します。
[LP-1]ブラック-つやあり
[LP-2]ホワイト-つやあり
[LP-7]ピュアーレッド-つやあり
使用感はまあ普通のラッカー塗料
エアブラシで吹いてみた感じ、別段ツヤが出しやすいという訳でもなく、良い意味でも悪い意味でもスタンダードなラッカー塗料といった感じです。
使用感はMrカラーやガイアカラーとさほど変わりはありませんでした。
乾燥はラッカーらしい早さ
乾燥はラッカー塗料らしく非常に早く、手早く塗装しないとツヤが出しにくい印象です。
感覚的にはMrカラーやガイアカラーを、リターダーの入っていない通常の薄め液で希釈したような使い心地でした。
戦艦やAFVなどの軍事色系なら乾燥が早く、いままでのアクリルタミヤカラーに比べて作業性が早くなりそうです。
ただし、カーモデルのように光沢を出したい場合にはおすすめできません。
タミヤのラッカー塗料はまだ発売されたばかりで、ラッカー用のリターダーなどはまだ発売されていないので、そのあたりがタミヤから発売されれば、使用感も変わってくるかもしれません。
臭いはラッカー塗料なので溶剤臭が強いですが、それでも抑えられてる方
溶剤臭は、ラッカー塗料なのでやはりシンナー臭はきつめですが、その他のMrカラー、ガイア、フィニッシャーズに比べると少し抑えられているかなという印象です。
それでも、しっかりと換気して同居人やペットが居る場合は臭いに注意は必要です。
タミヤカラーどうしで混色してみた
次に、タミヤカラー同士で混色した塗装見本をご紹介します。
薄め液はタミヤのラッカー薄め液を使っています。
[LP-1]ブラック-つやあり+[LP-2]ホワイト-つやありの混色
[LP-1]ブラック-つやあり+[LP-7]ピュアーレッド-つやありの混色
[LP-2]ホワイト-つやあり+[LP-7]ピュアーレッド-つやありの混色
タミヤカラーどうしの混色は、特に問題無く塗装できました。
まあ、同じメーカー同士の塗料なので当たり前のことではありますが。。。
つや消し塗料の質感
次に、つや消し塗料の質感を見ていきたいと思います。
比較用にツヤありのブラックも一緒に記載します。
[LP-1]ブラック-つやあり
[LP-5]セミグロスブラック-半つや消し
セミグロスの半つや消しなので、かなりしっとりとした印象のつや消し感です。
微妙な光沢感は残っているけど、しっかりと光の反射はぼかされています。
このあたりはカーモデルなどで重宝しそうですね。
[LP-3]ブラック-つや消し
セミグロスに比べてしっかりとしたマット感になります。
しかしつや消しの中でもかなりしっとりとした印象で、コレをセミグロスといっても良いんじゃないかというくらいの、キメの細かなつや消し感です。
Mrカラーのフラットベースで言うと「なめらか・スムース」のような部類でしょうか。
よりしっかりとしたマット感を出したい場合には、粗目のフラットクリアーなどでコートする必要がありそうです。
他社製のラッカー溶剤の互換性を確かめてみた
LP-7ピュアーレッドを使用して、他社製のラッカーシンナーで薄めても問題が起きないかテストしてみました。
比較としてタミヤの溶剤で薄めたものも一緒に記載しておきます。
タミヤ ラッカー薄め液
クレオス Mr.カラーうすめ液
ガイアカラー薄め液
フィニッシャーズカラー ピュアシンナー
塗料がタミヤのラッカー塗料単体なら、大きな問題は起きなそう
全ての溶剤において、塗料がダマになってしまったり、顔料が異常に沈殿してしまったりなどのトラブルは見受けられませんでした。
塗料がタミヤのラッカー塗料単体なら、他社の薄め液を使用してもそれほど大きな問題は起きなさそうです。
フィニッシャーズのピュアシンナーが一番光沢感がキレイな結果に
良く見比べなければ分からないレベルですが、実物の塗装見本を見ても、光沢感はフィニッシャーズのピュアシンナーが頭ひとつ抜けた仕上りになりました。
質感だけで言えば、
[1位]ピュアシンナー
[2位]タミヤ ラッカー溶剤
[3位タイ]Mrカラー&ガイアカラー
といった感じです。
フィニッシャーズカラー自体がもともとツヤを出しやすいように調整されており、薄め液であるピュアシンナーが良い方向に働いたのかもしれません。
価格が高いですが、仕上りにこだわるならピュアシンナーを使って薄めるのはアリだと思います。

他社製の塗料との互換性を確かめてみた
次はタミヤラッカー塗料と他社のラッカー塗料を混色してみました。
薄め液は全てタミヤラッカー溶剤を使用して薄めています。
タミヤラッカー塗料とMr.カラーの混色には注意が必要
まずは、[タミヤ LP-7 ピュアーレッド]+[Mrカラー No.4 イエロー]を1:1で混色してみました。
タミヤの溶剤を規定量加えてから撹拌棒でしっかり撹拌しましたが、写真の通り微妙にMrカラーの黄色い顔料がマーブル状に浮いてしまっています。
もしかすると、顔料の重さや性質に少し差があるのかもしれません。
ただし、大きなダマなどが発生することはありませんでした。
塗装した状態はこちら。
同じラッカー塗料なのでエアブラシで塗装してしまえば、それほど問題はありませんでした。
ただし、色の組み合わせによっては注意が必要かもしれません。
タミヤラッカー塗料とガイアカラーの混色には注意が必要
次に[タミヤ LP-7 ピュアーレッド]+[ガイアカラー No.024 コバルトブルー]を1:1で混色してみました。
写真の通り、ガイアカラーの青い顔料がマーブル状に浮いてしまっています。
こちらもやはりどれだけ撹拌しても顔料が浮いてきてしまったので、相性はあまり良くはないようです。
塗装した状態がこちら。
こちらもエアブラシで塗装してしまえば、顔料の分離はそれほど気になりません。
タミヤラッカー塗料とフィニッシャーズカラーの混色は、概ね良好
写真は[タミヤ LP-2 ホワイト]+[フィニッシャーズカラー MP4レッド]を1:1で混色したものですが、どちらかの顔料が浮いてきてしまうことは無く、キレイに混ざり合っています。
前項のピュアシンナーでの希釈でも良好な結果だったので、タミヤのラッカー塗料はもしかするとフィニッシャーズに性質が近いのかもしれません。
そして塗装した状態がこちら。
当然ですが、問題無く塗装できています。
他社製塗料との混色はフィニッシャーズ以外は注意が必要かも
上記の結果の通り、フィニッシャーズカラーとは比較的相性の良さそうなタミヤラッカー塗料でしたが、Mrカラーとガイアカラーは色によっては顔料の分離が気になることがあるかもしれないので、注意が必要です。
Mrカラーとガイアカラーはどちらも藤倉化成という会社で作られているので性質が近く、この2種類については相性が良いですが、タミヤカラーとは少し性質の違いがあるのかもしれません。
タミヤカラーのラッカー塗料を使うことのメリットは?
使用してみた感想としては、「まぁ普通のラッカー塗料だなー」といった感じです。
別段悪いところもなければ、飛び抜けて良いところがある訳でもないので、良い意味で捉えれば誰にでも使いやすい塗料といったところでしょうか。
ただし、この記事を書いている2018年1月27日現在、タミヤのラッカー塗料で発売されているのは15色のみなので、ガイアカラーやMrカラーの在庫が手元で揃っている人は、無理してタミヤカラーに乗り換えるメリットはまだないかな〜と思います。
溶剤も普通の溶剤のみで、リターダーやレベリング薄め液などもないので、このあたりも発売が待たれるところだと思います。
個人的に第1弾の色で魅力を感じるのは日本海軍の軍艦色4色はいいなと思ってます。
微妙な色合いの違いが再現されてるみたいだから、タミヤのウォーターラインシリーズとか作る時は、色を選びやすそうだし!
これから色数が増えてくれば、タミヤ製のプラモデルは塗料選びが楽になりそう
第1弾だけですとまだ色数が少ないですが、これから第2弾、第3弾と発売されればタミヤ製のプラモデルは色選びが楽になってくる気がします。
最終的にはタミヤの水性アクリル塗料と同じく60色くらいには色数が増えるようなので、タミヤカラーが浸透していくのはこれから色数が増えてからな気がします。
第2弾はミリタリー色もあって、タミヤのミリタリーシリーズでも色がチョイスしやすそうね!
まだ第1弾が発売されたばかりのタミヤカラーだけど、これから色数がどんどん増えて行くから、新色が出るのを気長に待ちたいと思います!
もし目についた魅力的な色が発売されたら、改めてレビューや加筆していきたいと思います!

