【ニッパー】初心者のためのプラモデル用ニッパー選びのポイントまとめ


これから初めてプラモデルを始めようとされている方が、まず揃えたい道具はニッパーだと思います。
どのジャンルの模型を作るにしても、必ずパーツをゲートから切り離す作業があるので、ニッパーは数ある模型用道具の中でも必須な道具と言えます。

ただ、ニッパーと言っても価格やスペックも様々で、初めて模型づくりをされる方はどれを買えば良いか迷われる方も多いと思いますので、今回は価格帯の違う3種のニッパーを使い比べて、オススメのニッパーをご紹介したいと思います。

 

今回用意したニッパーは以下の3種


今回は、これから模型作りを始める初心者の方が購入しやすそうな価格帯の、下記3種類を比較していきます。

  • タミヤ 精密ニッパー / 定価2,000円(税抜)
  • ミネシマ ベビーニッパー / 定価500円(税抜)
  • 100均のニッパー / 定価100円(税抜)

ニッパーも高価なものになると4,000円位する高価なものもありますが、そういった道具は玄人向けだと思うので、今回は比較対象外にしました。

模型用ニッパー選びで重視するべき項目は2つ

模型用ニッパーを選ぶ上で重要視すべき項目は「切れ味」「刃先の薄さ」の2点です。
下記の項目で理由を細かく説明していきたいと思います。

[重要項目 1]切れ味

ニッパーは刃物ですので、切れ味を重要視するのは当然だと思います。
切れ味が良いニッパーを使えば、パーツを切った跡をキレイに仕上げることができますし、作業の効率も上がります
逆に切れ味の悪いニッパーは切り取り跡が汚いばかりでなく、小さなパーツの切り取りの際は、パーツ自身を破損させてしまうリスクも高まります。
今回はゲートよりも太いランナーをそれぞれのニッパーで切断して、切断面の仕上りを比較してみました。

タミヤ 精密ニッパー

さすがはそれなりの値段がするタミヤブランドのものだけあり、断面の白化も少なく切断面もほぼ平らに切る事ができます。
切っている時の感触も、いかにも刃物で切っているという心地よい感触で、「サクッ」とした切り味です。
写真のようにランナーもサクサクきれますので、ゲートを切るときはほとんどストレスを感じる事はないと思います。

ミネシマ ベビーニッパー

やはりタミヤの高価なニッパーに比べると断面は少し汚くなります。
切っている時の感触は「パチンッ」という感じで、刃物で切断しているというよりは、断面を割り切っているような感覚の切れ味です。
写真のようなランナーを切るのは少し厳しい感じもしますが、実際にゲートを切ってみた感じでは「パッチッ!パッチッ!」っと小気味良く切れるので、思ったほどストレスを感じる事はありませんでした。

100均のニッパー

写真を見て頂ければ一目瞭然ですが、模型用ニッパーとして使用するのは無理です!
切っている感触は、切断しているという感触は全くなく、ペンチで押しつぶしてネジ切っているような感覚です。
さすがにこのニッパーで切るくらいなら、爪切りかカッターを使った方がマシだと思います。

[重要項目 2]刃先の薄さ


ゲートカットに使用するニッパーは、パーツとランナーの細い隙間に刃先を入れなければならないので、刃先の薄さが非常に重要になってきます。
刃先が薄ければ、それだけ刃を隙間に入れやすくなるので、作業効率も良くなりストレスも軽減されます。
早速、写真で3本の刃先を比べてみました。

タミヤ 精密ニッパー

タミヤの精密ニッパーは価格が高いので当然ですが、刃先がとても薄く精度も非常によくできています。
これなら大抵のパーツの切り出しではストレスを感じることは無いと思います。

ミネシマ ベビーニッパー

刃先の作りや精度はやはりタミヤには劣りますが、薄さの観点から見れば勝るとも劣らない薄さです!
実売価格500円以下の商品としては大健闘だと思います。
実際に使用してみても、ゲートへの刃の挿入感はタミヤ精密ニッパーに遜色ないです。

100均のニッパー

ゴツすぎて全く使えません。。。
パーツとランナーの隙間が小さいと、刃先すら入れられない箇所もあり、やはり模型用としての使用には耐えられないですね。

刃先の精度も比べてみた

刃先の精度は重要項目1の「切れ味」に直結する部分ですので、こちらも見比べてみました。

タミヤ 精密ニッパー


刃の研ぎ具合もしっかりしていて、非常に鋭く仕上がっています。
刃を閉じた時の合わせも隙間が全くなく、ぴったりと噛み合います。

ミネシマ ベビーニッパー


やはりタミヤの精密ニッパーに比べると磨ぎの仕上げ具合が明らかに荒いのが見てとれます。
タミヤのニッパーが目の細かい磨ぎ石で仕上げられているのに対し、ベビーニッパーは荒い磨ぎ石だけで仕上げたような見た目になっています。
ただ、刃を閉じた時の合わせは非常に良く、段差や隙間は見られませんでした。
刃先に関しては、通販サイトのレビューを見ていると個体差が大きいようなので、購入の際は実店舗で実際の商品の刃先を見て購入した方が良いかもしれません。

100均のニッパー


100円の商品なので、刃の仕上げはやはりそれなりです。
模型用ニッパーのような繊細さが無いので、逆に頑丈に出来ていて真鍮線などもガシガシ切断できるので、模型の改造やフィギュアづくりをする方なら重宝するかもしれません。

初めて購入するニッパーのオススメは!?

[1位]とりあえず模型用ニッパーが欲しい方にオススメ!コスパ最強なミネシマ ベビーニッパー!!


初めてだし、とりあえず安めの模型用ニッパーが欲しい方には、ミネシマのベビーニッパーをお勧めします!

  • 「模型づくりをはじめてみたいけど長続きするか分からないし・・・」
  • 「子供がプラモデルを作りたがっているけど、どのニッパーを買えば良いかわからない。」

など、あまり予算をかけずに、模型作りで最低限使用できるニッパーなら、このニッパー一択だと思います。

当然ながら数千円もする高価なニッパーに比べれば、性能は劣りますが、実売価格で約420円(2017年6月現在)という圧倒的な安さながら、しっかりと模型用ニッパーとしての役割は果たしてくれますので、コストパフォーマンスは最高だと思います。

また、このベビーニッパーはその安さと性能ゆえに、あえてベビーニッパーを使い捨て感覚で定期的に買い替えながら使っているモデラーさんも居るようなので、使い慣れていないお子さんなどが致命的な刃こぼれをさせてしまったりしても、ダメージが少なくてすみます。

ひとつ注意点があるとすれば、安いので刃先の仕上りに当たり外れがあるようなので、できれば実物を見てから購入されることをおすすめします。

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ミネシマ ベビーニッパー D-1

[2位]ガッツリ模型作りがしたい!高くても性能がいい道具が欲しい人は、タミヤ 精密ニッパー!!


まじめに長く模型作りをつづけたい方にオススメなのは、タミヤ精密ニッパーです!
もしあなたが長く模型作りをするつもりであれば、やはりそれなりに高価な道具を揃えていったほうがいいと思います。
あまり安い道具ばかりで集めると、腕が上がってきた後で結局買い替えたりする事になるので、長く模型作りをつづけたい方はこれくらいのニッパーを買われた方が、最終的には長く使えていいと思います。

なにより廉価なニッパーにはない切れ味で、ストレスなく作業ができますし、仕上りにも差が出ます。
もちろんパーツ破損などのリスク軽減にもなります。


上の写真は約15年前、私が中学生か高校生くらいの時に使用していたニッパーです。
最近模型づくりを再開したときに、ミニ四駆のツールボックスから15年ぶりに出てきました。
写真の通りサビも出てボロボロで、刃先は乱雑な使用により刃こぼれだらけになっていましたが、それでもミネシマのベビーニッパーよりは切れ味がいいです。
握り手のゴム部分も特に劣化することもなく、このニッパーの耐久性には驚かされました。
このニッパーなら致命傷を負わせるような乱雑な使い方をしなければ、長く付き合えることがお分かりいただけると思います。

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タミヤ クラフトツールシリーズ No.1 精密ニッパー

[圏外]ゲート処理には使えないけど、他の使用方法で活躍する100均ニッパー!!


100均のニッパーはゲート処理には全く使えませんでしたが、刃先が太くて頑丈なので、金属線などもガンガン切れます。
なにより安いので刃こぼれを全く気にせず使えるので、固いものの切断にも躊躇無く使えます。
模型を始めたばかりでは金属線なんて使うことはありませんが、改造などを始めると金属線を使う機会も出てくるので、そういった時には100均のニッパーはオススメです。