プラモデル製作で使用する精密彫刻刀
目次
彫刻刀の使いどころ
ナイフでは削れない箇所の切削で、威力を発揮
写真はF1モデルでエッチング製のシートベルトに交換するためにシートのモールドを削っているところです。
こういったくぼんだ箇所ではナイフでの切削ができないため、彫刻刀が威力を発揮します!
本当はリューターなどの電動工具を使った方が作業は早いんですが、リューターは高価なので時間はかかりますが彫刻刀でも十分に作業はできます。
奥まった箇所の合わせ目消しにも
合わせ目消しの作業のときも、奥まっている箇所では精密彫刻刀を使った方が作業がしやすいです。
合わせ目からはみ出た接着剤を彫刻刀でかんたんに削り落としてからヤスリをかけることで、こういった入り組んだ箇所でもかんたんに合わせ目消しをすることができます。
細かな箇所の作業にはホビー用の精密彫刻刀
[おすすめ1]刃先が自由に替えられる「GSIクレオス Mr.精密彫刻刀」
GSIクレオスより発売されているホビー用の精密彫刻刀です。
持ち手の軸は金属製で高級感があり、適度な重さがあることで持ちやすく作業がしやすいです。
製品に付属している2mm幅の平刃はしっかりと焼き入れ処理されており、強度と切れ味を両立させています。
そしてこの彫刻刀のすごいところは持ち手の先端がネジ状のバイスになっていて、目的に合わせて刃を替えられることです。
替え刃はV刃や丸刃などの形状違いで7種類も用意されており、刃先の価格も安いので少ない予算で色々な刃先を揃えることができます。
(※写真の刃先は私が使い古したもので錆が出ていますが、新品はちゃんとキレイですよ!)
[おすすめ2]細く鋭い刃先で細かな切削に最適「WAVE HG細幅彫刻刀」
WAVE社より発売されているホビー用の細幅彫刻刀です。
刃先は丸刃と平刃が用意されており、各刃には1.0mm〜3.5mmまで6種類の幅がラインナップされています。
こちらの彫刻刀はクレオスの精密彫刻刀と違い刃は固定式なので、「いちいち刃を付け替えるのがめんどくさい!」という方は、こちらの彫刻刀を揃える方がいいでしょう。
写真のものは1.6mmの丸刃です。
わたしはこの丸刃をフィギュアの改造の際によく使用しています。
刃先にはクロームモリブデン鋼という鋼材が使用されており、耐久性がありながら鋭い切れ味を実現しています。
あと作業性にはあまり関係ありませんが、持ち手部分のアルマイト仕上げがカッコ良くて気に入っています。
このアルマイトの色は刃の幅によって色が違うので、全種類揃えたくなります。
大掛かりな切削にはコレ!「よしはる彫刻刀」
こちらは木工などで使用する大きめの彫刻刀です。
刃が大きいので精密な作業には使えませんが、刃が大きいので切削力が高く、先に紹介したシートベルトを削り取る作業など少し大掛かりな作業で威力を発揮します。
また、持ち手も太くつくられているので、持ちやすくて力がかけやすいです。
刃は非常に鋭く仕上げられており、プラスチックなら簡単にサクサク削れます。
切れ味が良すぎて、一度作業中に指をサクッとやってしまい「見せられないよ!」な状態になったことがあるので、作業の時は気をつけましょう!
個人的には先に紹介したシートのモールドを削る時と、ガンプラ改造のときに不要な内部フレームを切除するときにとても活躍してくれます。