【タイガーⅠ・後期生産型】完成作品紹介(タミヤ・1/48)
制作記20記事に及んだタイガー後期生産型。ついに完成しました!!
5月頭あたりからコツコツ製作していたので、まる2ヶ月ほどかかりました。
その他の模型を製作したり、このサイトを構築して公開したりで色々忙しかったので、出来映えの割りにけっこうな時間がかかってしまいました。(言い訳)
制作記をご覧いただけてない方もたくさんいらっしゃると思うので、改めて工作ポイントを振り返りつつ、作品の紹介をしていきたいと思います。
目次
- 1 テーマは雨上がりの戦場
- 2 転輪・履帯・フェンダーなどの足回りは光沢クリアーで水濡れを表現
- 3 フロントフェンダーはダメージ表現のため切断
- 4 車体にはしっかりとツィンメリットコーティング
- 5 マフラーの装甲は火で変形させてダメージ表現
- 6 塗装剥げや錆はアクリルとエナメルの塗料を使って表現
- 7 予備履帯は使用感を出すために一部を取り外し
- 8 車載工具まわりは地味にディテールアップ
- 9 牽引ワイヤーやエンジングリルは汎用素材を使ってディテールアップ
- 10 マフラーの排煙口のスス汚れはパステルで表現
- 11 砲身はキット付属のプラパーツを合わせ目消し
- 12 その他のディテールアップ箇所
- 13 管理人の茶番コーナー
- 14 最後に管理人のまとめ
テーマは雨上がりの戦場
今回のタイガーさんのテーマは「雨上がりの戦場」です。
車体を部分的に濡れた状態で表現することで、雨の戦場を行くタイガーを表現しました。
実は最初は全体的にマットな感じで仕上げるつもりで製作していたのですが、履帯に泥を塗っているときに「なんか濡れた状態のタイガーもカッコいいかも」と思い、急遽思いつきで濡れた状態にすることにしました。
最初に情景を思い浮かべて模型を製作していくのが普通だと思いますが、ダメな素人モデラーなので、かなり行き当たりばったりな製作をしています。。。
車体の上面は雨が上がってしばらく経った感じにするためにあまり光沢感を出さずに、少し車体が乾いてきた雰囲気にしてあります。
足回りは雨上がりの泥るみを走るためにドロドロに泥が付いて濡れた質感に仕上げてあります。
転輪・履帯・フェンダーなどの足回りは光沢クリアーで水濡れを表現
履帯・転輪にはパステルとアクリルガッシュを溶かしたものを使い盛大に泥汚れを付けました。
その後にアクリル塗料の光沢クリアーを2度塗りして光沢感を出し、雨濡れを表現しています。
フェンダーまわりなど、水や泥が飛びやすそうな箇所にも同様にアクリルクリアーを乗せて光沢感を出しています。
パステルとアクリルガッシュを使った汚し方法はこちら→「パステルや絵具などの画材を使って、履帯・転輪の泥汚れを表現する」
光沢クリアーを使った雨濡れ表現の解説はこちら→「光沢クリアーを使って、雨で濡れた状態を表現する」
フロントフェンダーはダメージ表現のため切断
左側のフロントフェンダーはダメージ表現のために脱落させました。
フェンダーは車体パーツと一体になっていたので、スジ彫りツールで切り取りラインを削って取り外しました。
フェンダーの切り取り方の解説はこちら→「車体の仮組みとフェンダーの切断」
車体にはしっかりとツィンメリットコーティング
迫力を狙ってあおりで撮影してみました。
車体はパテを使わずに表面をツールウォッシュで溶かしてマイナスドライバーを押し付けることでツィンメリットコーティングを施しています。
ひと溝ずつ彫るのがかなり大変でしたが、そのぶん手作業感が出せたと思います。
ツールウォッシュを使ったツィンメリットコーティングの解説はこちら→「意外なものを使ってツィンメリットコーティングを施す」
マフラーの装甲は火で変形させてダメージ表現
車体後方からもあおりで1枚撮ってみました。
マフラーの装甲はロウソクの火を使って変形させた後、ペンチや彫刻刀などを使ってキズをつけています。
こういったところはリューターでキズを付けたりしたほうがそれっぽくなりそうですが、リューターは高くてまだ持ってないんですよね。。。
マフラー装甲のダメージ表現の解説はこちら→「マフラー周りなど、車体後部の制作とディテールアップ加工」
塗装剥げや錆はアクリルとエナメルの塗料を使って表現
砲塔上面はハッチまわりを中心に塗装剥げや錆をアクリル塗料で描き込みました。
錆の雨垂れ痕は全てエナメルのクリアーオレンジに少量のハルレッドを混ぜたものを使っています。
このあたりは油彩を使った作例が多いので、次回戦車を製作する際はそちらを使用してみようと思っています。
錆などの汚し塗装の解説はこちら→「筆塗りで、汚し塗装(ウェザリング・ウォッシング)を施す」
予備履帯は使用感を出すために一部を取り外し
予備履帯は2本を取り外した状態にしました。
固定具と履帯は1つのパーツになっていたので、上部の固定具のみ切り取って貼り付けてあります。
また、下側の固定具はキットだと再現されていなかったので、プラ板と延ばしランナーを使い自作してあります。
予備履帯は暗めのグレーで塗装後、パステルとエナメル塗料で錆を描き込み、鉛筆とエナメルのメタリック塗料でドライブラシをして仕上げました。
予備履帯の取り外し方の解説はこちら→「砲塔の予備履帯の一部を脱落させる」
右側に写っているバッグはキット付属のものではなく、タミヤの1/48「ジェリカンセット」に付いていたものを使用しています。
車載工具まわりは地味にディテールアップ
車載工具やジャッキ台の木の部分は明るめの茶色を塗装した後、クリアーオレンジでコートして、最後にウォッシングで使用した暗めのエナメルを乗せて仕上げています。
単色で仕上げるよりは深みが出せたかなと思います。
また、ジャッキ台はキットのままだと表面がつるつるだったので、木目の部分をスジ彫りツールでキズを付けてディテールを彫りました。
フロントライトの電源ケーブルは、0.3mmの真鍮線を使い再現しました。
ジャッキ台の木目加工と、電源ケーブルの自作解説はこちら→「ライトの電源ケーブルの追加・ジャッキ台の木目加工」
牽引ワイヤーやエンジングリルは汎用素材を使ってディテールアップ
消火器はグリーンや車体色が多かったようですが、レッドもあったようなので、今回はレッドにしてみました。
牽引ワイヤーはキットのものを使わず、手芸店に売っていたアクセサリー用のワイヤーを使いました。
ワイヤーをブラックで塗装後、錆色を乗せて、最後に鉛筆とエナメルのメタリックグレイでドライブラシをしました。
牽引ワイヤーのディテールアップ方法の解説はこちら→「牽引ワイヤーを手芸用のラインを使ってディテールアップする」
また、ワイヤーの固定具はキットでは再現されていなかったので、ホッチキスを曲げたものを使って再現しました。
ホッチキスを使った固定具の作り方はこちら→「ホッチキスの芯を使ってワイヤー固定具を自作する」
エンジングリル部分の金網は、専用のエッチングパーツがどこも売り切れで手に入れられなかったので、ハセガワのモデリングメッシュを切り取って使用しました。
エンジングリル金網の自作方法はこちら→「エンジングリルの金網を自作する」
マフラーの排煙口のスス汚れはパステルで表現
マフラーの排煙口はキットだと穴が埋まってしまっていたので、上面を固定している柱の部分をプラ棒で自作して排煙口が見えるようにしてあります。
プラ棒を使った排煙口のディテールアップ方法はこちら→「マフラー周りなど、車体後部の制作とディテールアップ加工」
排煙のススは黒のパステルを使っています。
上面には茶色とオレンジのパステルを少量乗せて錆を再現しています。
パステルを使ったマフラー排煙口の塗装はこちら→「アンテナ・機銃を設置して最終調整をする」
砲身はキット付属のプラパーツを合わせ目消し
砲身は特に金属パーツなどは使わず、キット付属のパーツを使っています。
合わせ目消しが1度で消しきれずに少し苦労しました。
写真だと分かりにくいですが、砲身上側は汚れを少なめに、下側は雨で流れた汚れが溜まるので汚れを多めにしています。
砲身の合わせ目消しの解説はこちら→「砲塔と砲身の合わせ目消し」
その他のディテールアップ箇所
車体側面後方に付いている布は、こちらもタミヤの「ジェリカンセット」に付属のものを使いました。
パーティングラインだけデザインナイフで処理して模型用接着剤で貼り付けただけのお手軽仕様で、誰でも簡単に追加装飾ができるのでおすすめです。
ジェリカンセットを使った物資の追加方法はこちら→「タミヤ1/48ジェリカンセットを使って車体に物資を追加する」
ワイヤーについては、こちらはキット付属のものをそのまま使用しています。
大きく変形した側面のフェンダーですが、これもマフラー装甲と同じでロウソクの火で炙ることでプラパーツを変形させています。
フェンダーの変形方法の解説はこちら →「サイドフェンダーを火で炙ってダメージ表現を施す」
写真奥に見えるアンテナですが、ここは車体のアンテナ基部に0.3mmのドリルで穴をあけ、0.3mmの真鍮線を差し込みました。
真鍮線は特に塗装などはせずに、真鍮の金属地のままにしてあります。
アンテナの取り付け解説はこちら→「アンテナ・機銃を設置して最終調整をする」
管理人の茶番コーナー
せっかく頑張って製作したタイガーI。どうせならいろんな人に見てもらいたい!!
ってことで、ゲストをお呼びすることにしました。
まずは、ドイツの重戦車といえばこの方。
西住○ほさん(MJNN)で〜す!!
管理人シノ:「どうですか!?頑張って作った今回のタイガーの出来映えは?」
管理人シノ:「いや〜厳しいお言葉。ありがとございました。」
では次の方をお呼びしましょう!
そう、タイガーといえばこの人。
手乗りタイガーこと逢○大河さん(ねんどろいど)で〜す!!
以上、ダブル手乗りタイガーの夢の対談でした!
いや〜満足満足!!(超自己満)
最後に管理人のまとめ
プラモデル製作に出戻りして初の戦車模型づくりでしたが、スゴく楽しみながら製作を進めることができました。
プラモづくりに出戻る前は、小学生くらいの頃に1/35の戦車を一度作った覚えがありますが、1/48の製作は初めてでした。
最初にキットの蓋を開けた時は「小さいな〜」と思っていましたが、いざ仕上がってみると手乗りサイズのこの大きさが個人的にはすごく丁度よく、飾るのにも場所をとらないのですごくいいなと思いました。
写真の展示ケースは100均のダイソーで買ってきた300円の展示ケースです。
戦車のなかでは大きめのタイガーでもしっかりと収まります。
1/35のタイガーでは恐らく収まらないと思うので、1/48スケールは飾る場所を取らないのがいいですね。
製作の面でも1/48なりのメリットを感じました。
当然ですが1/35の戦車モデルの方がスケールが大きいので、その分パーツも緻密で汚し塗装などでも1/48では表現しきれないような解像感を出せると思います。
しかし裏を返せば、1/35ではかなり細かく描き込みをしなければならないので、当然作業量が増えます。その点、1/48なら言い方は悪いですがそれほど細かく描き込みをしなくてもそれらしく見えてしまうので、作業が少なく楽です。
組み立てに関しては履帯や転輪などの足回りが少し苦戦したのと、砲身の合わせ目消しが面倒でしたが、それ以外で苦労した箇所は特になかったので、戦車模型初心者の方にもおすすめできるキットだと思いました。
ミリタリー系のプラモはまだこれだけ在庫があります。
さ〜て、次はどいつに手をつけてやろうかな〜。。。(ワクワクテカテカ)